剛体の力学 インディックス
質点の力学の諸法則には、大きさ、サイズ、材質は登場しない。
例えば「てこの原理」のように、物体の大きさやサイズに影響される力学現象もある。
てこの原理は、質点の力学ではカバーできない。
大きさを持った物体が、受けた力に対しどのように振舞うかを明らかにするのが剛体の力学である。
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てこを使用して楽するためには、いくつかのコツがある。
まず、柄(支点〜力点間の距離)を極力長くすることだ。
そして、支点をできるだけ作用点に近づけることである。
つまり、この3点の位置関係によって、てこの性能が左右されるのだ。
てこの原理では、柄の長さや、加える力によって、重量物を動かす効果が変わってくる。
てこの原理は、力のモーメントで説明される。
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物体を回転させようとする能力を力のモーメントNといい、Fとrの外積で表す。
外積なので、力のモーメントはベクトル量なのだ。

力のモーメントは別名トルクともいう。
力のモーメントは「てこの原理」と重ね合わせると理解しやすい。
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ベクトルどうしの掛け算には内積と外積がある。
内積はスカラー量であるが、外積はベクトル量である。
外積の例は、力のモーメントと角運動量である。
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「ベクトル量の向きと、物体の移動方向とは一致している」というような感覚がある。
しかし、力のモーメントの場合、ベクトル量の向きと、物体の移動方向とが一致していない。
これには違和感がある。
回転の向きもハッキリさせるという意図から、力のモーメントの外積が定義されたのだ。
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物体がつりあうための条件は二つある。
力のモーメントの総和がゼロであること、力の総和がゼロであることである。
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剛体の力学では、軸の周囲の回転運動を扱う。
「力のモーメントN」は物体を回転させようとする能力である。
「力のモーメントN」は並進運動での「力」に相当する。
剛体の力学では、力のモーメント以外にも並進運動固有の物理量が登場する。
登場する物理量はみな、並進運動での物理量に対応して考えることができるのだ。
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角度は、並進運動での位置に相当する。
位置を時間で微分して速度が、さらに微分して加速度が求められた。
同様に、角度を時間で微分すると角速度が、もう一度微分すると角加速度が得られる。
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慣性モーメントは「回転しにくさ」の程度を示す物理量である。
慣性モーメントの値が大きいほど、その物体は回転しにくい。
慣性質量は動きにくさの指標であった。
慣性モーメントは、並進運動における「慣性質量」に対応する。
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どのような形状であっても慣性モーメントは以下の2ステップで算出する。
ステップ1: 回転体を微少部分に分割し、各微少部分の慣性モーメントを求める。
ステップ2: 各微少部分の慣性モーメントを、すべて合算する。
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剛体の慣性モーメントは、軸の位置・軸の方向ごとに異なる値になる。
これらに関し、平行軸の定理と、直交軸の定理がある。
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剛体の慣性モーメントは、軸の位置・軸の方向ごとに異なる値になる。
これらに関し、平行軸の定理と、直交軸の定理がある。
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質点の力学では、運動方程式によって、力、加速度、慣性質量が結びついた。
同様に、回転運動においても、力のモーメント、角加速度、慣性モーメントを運動方程式で結びつけることができる。
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並進運動での運動量に対応するのが、角運動量だ。
運動の勢いの程度が運動量であるように、角運動量は回転運動の勢いである。
物体が運動量Pで回転運動しているとき、回転の中心からの距離rとPとの外積を角運動量という。
外積ということは、角運動量はベクトル量なのだ。
角運動量は一般にLで表現する。
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角運動量が保存されているということは、ベクトルの方向(軸の方向)も一定ということだ。
軸は回転面に常に垂直なので、軸の方向が一定であれば回転面も一定である。
惑星の軌道が平面内に収まっているのは、公転時に角運動量が保存され、公転軸が一定だからである。
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2007/12/14
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