物理学解体新書

質量と重量

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質量と重量 インディックス

「重い」「軽い」とはどういうことか

「重いものほど強い引力で引かれ、軽いものほど弱い引力で引かれる」と考えがちだが、実態は逆だ。
「より強い引力で引かれるものはより重く、より弱い引力で引かれるものはより軽くなる」が正しい。
「重い」「軽い」の違いは、各物体にかかる引力の差で生じるのである。
引力の差は、質量の差で生じる。
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「質量」と「重量」の違い

月に行くと重さが6分の1なるという。
しかし、宇宙飛行士の身体を形作る骨や筋肉、体内にある水分が減ったのではない。
人体の「もともとの量」は減っていないのに、重さだけが変ったのだ。
「もともとの量」の量を質量という。

物体は引力の影響を受け地面に向かって引き付けられる。
地球が物体を引き付ける力(万有引力)を重量という。

万有引力の大きさは天体によって異なる。
従って重量は、月と地球で違う値になる。
引力のない宇宙空間ではゼロになる。

しかし、質量はもともとの量なので、どこへ行っても変化しない。
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単位から見た「質量」と「重量」

質量は物体が持つもともとの量であるが、重量は「力」である。
従って重量の単位はN(ニュートン)である。
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質量のイメージを掴む

どちらも直径30cmの鉄の球とプラスチックの球がある。
同体積なので鉄の方が質量が大きい。

この二つの球をツルツルの(氷などの)水平面上に置き、水平方向に一定の力を加えたとしよう。
このとき、鉄の球がプラスチックの球に比較して動かしにくい。
ツルツル面なので摩擦はないハズなのに、鉄の球を動かすのにより大きな力を要するのだ。

この理由は「鉄の方が重いから」ではない。
「鉄の方が、質量が大きいから」である。

質量が大きいほど動かしにくいのだ。
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重力質量と慣性質量

質量には、「万有引力の源」としての側面と「動かし難さの指標」としての2つの側面を持つ。
「万有引力の源」としての側面を重力質量という。
「動かし難さの指標」としての側面を慣性質量という。

重力質量と慣性質量は、本来、違った本質に根ざす概念なのだ。

ある物体があれば、その物体は重力質量と慣性質量の二つをあわせ持つことになる。
だから、重力質量と慣性質量をそれぞれ測定したら、違った値が得られてもいいはずだ。

とことが、まったく異なる概念であるにもかかわらず、重力質量と慣性質量の値は109の精度で一致することが実験により確認されている。
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2007/12/16



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