トリチェリの実験
HOME> 科学史>物理学史上の実験>トリチェリの実験>トリチェリの実験とは
トリチェリの実験とは
大気圧を発見したトリチェリの真空
地表は高さ数100キロメートルに及ぶ大気の層で覆われている。
このため、地表には空気の重さによる圧力がかかっているのだ。
これが大気圧である。
水中に水圧があるように、大気中には大気圧があるのだ。
ところが水圧と違って大気圧は感じにくい。
大気圧の存在を実験で証明した人物が、イタリアの物理学者トリチェリだ。
1643年に実施されたこの実験をトリチェリの実験という。
長さ1メートルくらいのガラス管に水銀を満たす。
これを、水銀を満たしたトレイに、逆さにおく。
すると、水銀の液面が下がって、760mmの高さで止まる。
ガラス管を斜めにしても、やはり水銀の液面は760mmだ。
これは、ガラス管内の水銀の重さが、トレイの水銀にかかる気圧とバランスしたことを示している。
大気圧は76センチメートルの水銀柱の重量による圧力に等しいのである。
(詳しい説明は次ページ)
そしてガラス管の上端は真空だ。
トリチェリは実験を通じて、史上初の真空を作ったのである。
この真空をトリチェリの真空という。
トリチェリの実験の疑問
トリチェリの実験で次のような疑問を聞くことがある。
これらの疑問について、次ページ以降で解説する。
■次のページ:水銀柱760mmがなぜ大気圧なのか
スポンサーリンク
2016/10/21