トリチェリの実験
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水銀柱の太さ(直径)に関係なく、なぜ760mmなのか
前ページまででトリチェリの実験を解説したが、ガラス管(水銀柱)の太さ(直径)には触れなかった。
これは、太さ(直径)とは無関係に、高さ760mmの水銀柱が大気圧とバランスするからである。
トリチェリの実験では、水銀の液面に立てたガラス管が太くても、細くても、水銀柱は760mmで大気圧とバランスする。
これは、奇妙に感じるかもしれない。
太い水銀柱の方が、重いからだ。
大気圧とバランスするのは、力ではなく圧力である。
圧力は単位面積当たりの力なので、水銀柱の直径は関係ないのだ。
前ページで高さ760mmの水銀柱は、高さ数100kmの空気柱と同等であることを説明した。
太いガラス管も細いガラス管も、同じ直径の空気柱と置き換えて考えることができる。
■最初のページ:物理学史上の実験
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2016/10/22