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実験レポートの書き方


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レポートの記載項目の説明

実験の目的

実験を行うということは、明らかにしたい仮説があるはずだ。
この仮説が何であるのか、まず明確にする必要がある。
明確になって初めて、実験の目的が絞り込めるのだ。



一般に実験のテキストには、目的は記してあるが、仮説までは書いていない。
仮説にまで言及すると、話が大きくなりすぎるからだ。
まずは仮説をはっきりさせよう。



たとえば、ボルダの振り子の実験なら、「地球の引力の影響で、地上の物体には、重力加速度が作用する。
この値は、地域によって異なるがおおよそ9.8m/s2である」が仮説である。
無論これはすでに真理であるが、実験課題の都合上、真理を仮説に見たてているのだ。



この仮説を検証するためには、実験で重力加速度を測定し、その値を確認すればいい。
だから、実験の目的は「重力加速度を測定する」である。



テキストには目的が書かれているが、仮説までは書かれていない。
目的から仮説を見出し、その仮説の意味をよく理解することが肝心である。



実験の原理

実験課題には、教科書に書いてある理論を実際に確かめて理解を深めるという側面もある。
理論があって、それを検証するために実験しているはずである。

この理論があやふやであれば、実験の手法も確立できないはずである。
理論はしっかり理解してキチンと記述する必要がある。
くどいようだが、他人に見せるためにレポートを書いている。
(参照「なぜ、レポート提出を求めるのか」)



原理は実験のテキストなどに、書いてあるケースが多い。
これらのテキストを繰り返し読んで、よく理解することだ。
そして、レポートは自分の言葉で書く。
丸写しは、自分のためにならないし、評価者が見ればすぐバレる。
コピペなど、もっての外である。



この部分は、レポート提出直前に書くのではなく、実験前の予習として作成しておくのがいいだろう。
予習が済んだ状態で実験に臨めば、後述する考察のネタも実験中に拾いやすい。
さらに、実験前にできることは、実験前に済ませることにより、レポート作成に余裕ができる。
この余裕を考察対策に投入するのだ。



実験には必ず理論値がある。
「この実験原理に従って実験したら、こうなるはずだ」という値のことだ。
この理論値は、実験前に押さえておく。
定数を求める実験であれば、出展を明らかにしておく。
(理科年表の200X年版等) 例えば「ボルダの振り子を使用して、重力加速度を求める実験」や「熱の仕事当量の測定」がこれにあたる。
(厳密には重力加速度は定数ではないが)



実験結果では、実験値と理論値を比較する。
理論値の根拠が明らかでないと、実験結果が書けないどころか、実験そのものを論じることができなくなるからだ。



余裕があれば、理論値に誤差を与えそうな要因もピックアップし、その要因を排除する手段も講じておきたい。
これは考察のネタになるからだ。



実験の方法

実験の方法は具体的な手順を書く。
手順は細かく、正しく書く。
レポートは他人が、レポートだけを見て追試ができなくてはならない。
書いてある手順に従えば、物理実験にあまり詳しくない人でも、迷うことなく同じ実験が実施できなくてはならない。



実験の方法は、実験前の予習として作成しておく。
実験中は、自分の作成した手順に従い、実験する。
もともと、実験機材のない場所で作成したのだから、往々にして間違いが多い。
実験しながら、この手順を修正するのだ。



実験が終わってから、手順を思い出して書くよりも、はるかに記述の精度が高くなる。



実験の方法は、考察ネタの宝庫だ。
実験の精度を維持するために、実験の方法が決定されている。
実験の方法に誤りがあれば、それは誤差の要因になる。
詳細は「考察」で説明するが、誤差の要因を列挙して実験値に影響したかどうかは絶好の考察ネタである。
考察ネタに窮したときは、「実験の方法」を振り返ってみるのもいい。



実験機器の不備や改良点、精度を高めるための計測方法の改善アイデアなど、実験中に集めておく。
レポート提出の前日に考えても苦しいだけだ。 できれば、考察文の文章展開も頭の中でイメージしておきたい。
メモしておけばさらにいい。




実験の装置

実験に使用する機器を説明する。
各機器の電源電圧や、最小目盛り、測定精度など、実験結果に影響を与える仕様項目を書く。
メーカー名、メーカー型番を書いておくのも忘れてはならない。
他人が追試を行うとき、再現しやすいからだ。



メーカー型番を頼りに、WEBでその計測器について調査してもいいだろう。
計測器の原理まで把握できる。



ゼロ点補正の有無は確かめておきたい。
さらに実験中ゼロ点が安定しているかどうかも見ておく。
ゼロ点が安定の度合いは、測定値に対する考察で、ネタになる。



ゼロ点が安定していたのか、不安定だとしたら触れ幅はどの程度かなどを、押さえておく。
実験中、発熱する機器があれば、それも押さえたい。
発熱が実験に与える影響や、実験中どうやって排熱しかたなども、考察ネタになるからだ。



繰り返してくどいが、考察ネタは、実験前・実験中に押さえておく。
レポート提出の前日に考えても苦しいだけだ。



もし、実験に使用する装置の取扱説明書があったら内容を確認しておきたい。
取扱説明書には「使用上の注意」が書かれている。
「使用上の注意」を注意を守らないと、「本来の性能を発揮しない」等が記載されているはずだ。
「使用上の注意」の内容をヒントに、測定精度に影響を与える事項をピックアップし、考察で論じることができる。

もちろん取扱説明書の丸写しはいけない。



さらに、取扱説明書には「従わないと使用者がケガする」の注意事項もある。
「災害を防止し、かつ実験精度をさげないために、このような措置をとった。
今後もこの対策を徹底したい」というのも考察になる。




実験の結果

測定は複数回実施するのが、一般的だ。
得られた測定値は1回目、2回目・・・と分けて書く。
この際、有効数字の取扱いにも十分注意する。



測定値がそのまま結果になるとこはない。
平均値や標準偏差を得る、理論式に代入する、グラフの傾きを求める等の何らかの計算処理が発生する。
こうして得られた値を実験値という。
実験値を得るための途中過程でも、有効数字の取扱いに用心する。
電卓やPCを利用する場合は、有効数字を忘れやすいので、特に意識する必要がある。



実験結果では、実験値と理論値を比較する。
実験値と理論値が一致していれば、仮説は真理と判定する。
(チャート参照)



同時にグラフを作成する場合がある。
対数グラフの使用法や、目盛りの取り方に十分に注意する。



なお、グラフをただ並べただけの「実験の結果」はいけない。
グラフから何が読み取れるのかを前面に出して解説し、グラフは結論の補助とする。
解説がないと、「目的を達するために実験をした」とはみなされず、単に「作業をした」と評価されてしまう。
こうなると減点になる。




考察

考察がレポートの山場である。
レポートの評価の半分以上は考察で決まる。
忙しい教職員は、考察以外を読まず、考察だけでレポートを採点するという話もある。
考察についての詳しい説明はここをクリック





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2005/09/04

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