万有引力の法則
万有引力の法則とは
磁石のN極とS極は引き合う(磁気力)。
電荷のプラスとマイナスも引き合う(クーロン力)。
これらは、離れていても伝わる力だ。
磁気力やクーロン力以外にも、離れて伝わる力がある。
万有引力である。
物体が地球に向かって引かれるのは、物体と地球との間に万有引力が作用するからだ。
万有引力は、地球だけが持っているのではない。
どんな物体でも力を伝え合い、お互いに引き合う。
すべての物体が持つ引力だから、「万有」引力なのだ。
「ニュートンは落下するリンゴを見て、万有引力を発見した」と聞く。
しかしこれは事実ではない。
ニュートンの業績を分かりやすく評するために作られた表現にすぎない。
リンゴは落下するのに、月は回り続ける。
だから、当時の人々は天体を支配する原理と、地上の物体の運動法則はまったくの別物と信じていた。
これに疑いの目を向けたのがニュートンだ。
ニュートンは「天体も地上の物体も同一の法則に従っているのではないか?」と考えた。
「リンゴは落下させるが、月は回転させる原理」を万有引力として仮定し、それを証明した。
万有引力の法則とは
「すべての物体は互いに引き合う。その力の大きさは引き合う物体の質量の積に比例し、距離の2乗に反比例する。」
となる。
これを数式で表現してみよう。

万有引力の法則が、他の現象と整合することを、二つの観点で確認しよう。
万有引力の法則の証明
加速度による証明
月は地球を中心として円運動している。
円運動であるので中心に向う加速度を生じているはずである。
ニュートンの時代、月までの距離(約38万km)や月の公転周期(約27.32日=2360448秒)、地球の半径(約6370km)はすでに確認されていた。
これらの値を使用して月の加速度を求めてみよう。
円運動の加速度の式を以下に示す。
Rは月まで距離、vは公転の早さ、つまり公転軌道の距離(Rを2π倍したもの)を公転周期で割ったものだ。
これに具体的に数値を代入してみると
このようにして求めることができた。
ここで注目して欲しいのは、上記は万有引力の法則を使用せずに月の加速度を求めたということだ。
次に万有引力の法則を使用して月の加速度を求めてみよう。
万有引力の式
が正しいのなら、この式から導出される月の加速度も約0.0027m/s2となるはずだ。
地球の引力の影響を受けた物体には、重力加速度が生じる。
その値は質量の大小には無関係に一定で約9.78m/s2である。
地球の引力は月にも及び、月を地球に向って引きつけようとする加速度αmを生じているはずである。
月までの距離は地球の半径の60倍なので、加速度αmは地表付近での重力加速度の1/602に相当する。(万有引力は距離の2乗に反比例すると仮定したので)
これを計算すると
となる。
つまり重力加速度と加速度αmは一致するので万有引力は正しいと判断できる。
ケプラーの第三法則での証明
ケプラーは惑星の運動に関して、ケプラーの3法則を発見した。
ここでは、万有引力の法則と第3法則との関連を考察しよう。
公転半径の3乗(r3)と公転周期の二乗(T2)の比は一定というのだから、比例定数をKとすれば、以下の式が得られる。
r3= K T2
重力加速度
地球上の物体はすべて、万有引力の作用により地球の中心へ向かって引かれている。
地球が物体を引く力を重力という。
支えがなければ、物体は重力の影響で地球の中心へ向かって移動する。
つまり落下するのだ。
この落下の速度は一定ではない。
だんだんとスピードアップする。つまり加速するのだ。
落下時の加速度は、すべての物質で同一である。
重い軽いに関係なく(質量の大小に関係なく)同じ加速度で落ちるのだ。
この落下するときの加速度を、重力加速度という。
[..重力加速度のさらに詳しい説明..]
万有引力定数
万有引力定数の値は「6.672×10-11Nm2kg-2」である。
マイナス11乗という指数から見ても、いかに引力の大きさが日常で検知しえないほど小さいことが分かる。
ニュートンの時代以後、Gの値を求めることが課題となった。
万有引力定数Gを実験によって求めたのはキャベンディッシュである。
当時、gは実測によって、rは測量によって値が明確になっていた。
従って、G の値が分かれば、GM/r2= gの関係から地球の質量Mが算出できることになる。
キャベンディッシュのこの実験は「地球の質量を求める実験」と評された。
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2005/06/03
2009/06/15
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