原子核崩壊,原子核壊変
中性子や陽子を相互に結びつける力を核力という。
核力は非常に強力である。
だからこそ、陽子間の電気的な反発力に逆らって原子核を一つにまとめあげることができるのだ。
しかし、作用する範囲は非常に狭い。
原子核のサイズが、核力の作用する範囲を超えると、陽子間の電気的な反発力が核力に勝るため、原子核を維持することが難しくなる。
また、陽子数と中性子数の組み合わせが悪くても、核力が有効に作用せず、原子核は非常に不安定である。
このように「いつ壊れてもおかしくない」といった状態にある原子核は、時間の経過とともに放射線を出して他の原子核へと変化する。
これを「原子核崩壊」または「原子核壊変」といい、崩壊する原子核を「放射性同位元素」または「放射性核種」という。
「崩壊」といっても原子核がバラバラに分解し、原子核でなくなってしまうのではない。
他の種類の原子核に変わるだけだ。
原子核崩壊には2つのパターンがあり、これ以外のパターンで崩壊することはない。これら崩壊はすべて放射線を伴う。
| 崩壊の種類 | 放射線 | 実体 | 原子番号 | 質量数 | ||
| α崩壊 | α線 | Heの原子核 | 2つ減る | 4減る | ||
| β崩壊 | β-崩壊 | β線 | β-線 | 電子 | 1つ増える | 変化しない |
| β+崩壊 | β+線 | 陽電子 | 1つ減る | 変化しない | ||
大きな原子核のみが原子核崩壊を起こすと思われている場合があるが、そうではない。
たとえば炭素の同位体14Cは放射性同位体である。
原子核崩壊は自然に発生する。
崩壊していくスピードは環境に依存せず、人為的にコントロールすることもできない。
崩壊していくスピードを決定するのが崩壊定数である。
崩壊定数は核種ごとに固有の値である。
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2005/06/01
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