物理学解体新書

会話で分かる考察の書き方のテクニック

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テクニック2:グラフの形状の考察

1か月ほどして、院生がまた実験の指導に来ました。

この1か月の間に、3回の実験がありましたが、アドバイスの通りに進めたことを報告しました。
院生 「みんな考察は難しいというけれど、ポイントをつかめば簡単でしょ。」



ボク 「ハイ。」


院生 「理論値と実験値を比較するということで考えれば、グラフを比較してもいいよね。グラフも"こういう形のグラフになるはずだ"という見込みをもって実験しているはずだからね。」


ボク 「いや、・・・そこまでは・・・。」

院生 「いいんだよ。タテマエなんだから。実験で得られたグラフが、グラフの見込みの形・位置からどの程度ずれているかを論じても考察になるよね。」



ボク 「見込み通りだったら、"xとyが比例関係にあることが確認できた"などと書けばいいのでしょうか?」


院生 「そうだよ。見込みからずれていたら、"コレコレの理由でずれた"と論じればいんだ。結局見込み通りであっても、そうでなくても考察になるんだな、これが。」


ボク 「なるほど!」


院生 「よく、グラフが理論値からずれた要因のみを考察する人がいるよね。グラフの形状をずらす要因はすべて書く。この要因のなかでコレとコレによってグラフがずれた。アレとアレは影響しなかったと書けばいい。ポイントは、ずれる要因をすべてピックアップすることなんだ。」


ボク 「結局、誤差の要因と同じように考察すればいいんですね!」


院生 「ときどき、実験が上手く行き過ぎて考察のネタがなくなったという人がいる。見込みからずらす要因を考えれば、実験が上手くいっても失敗しても考察のネタに不足はないんだ。」

[..グラフの形状についてさらに詳しく..]

■次のページ:テクニック3:レポート採点の基準を知る

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