物理学解体新書

ベータ崩壊とクォーク

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ベータ崩壊

原子核崩壊

原子核は不変と思われていたが、ある種の原子核は自然に他の原子核へと変化することが分かった。 これが原子核崩壊だ。


この過程でアルファ線(ヘリウム原子核)を放射すればアルファ崩壊、ベータ線(電子)を放射するならベータ崩壊という。


例えば、ラジウム228はベータ崩壊によって、アクチニウム228に変化する。


ラジウム228の陽子数(原子番号)は88だ。
一方のアクチニウム228の陽子数は89だから、ベータ崩壊で陽子が一つ増えたことになる。


ところが、どちらの質量数(原子数+中性子数)は228のままで、ベータ崩壊によって変化しない。


このことから、ベータ崩壊は、中性子が電子を放射し、陽子に変化する現象であることが分かる。


ベータ崩壊の謎

ベータ崩壊では高速の電子が、エネルギーを持ち去ってしまう。
だから、残された原子核は、崩壊前の原子核よりもエネルギーが小さいことになる。


ところが、電子が持ち去ったエネルギーを加算しても、ベータ崩壊後の原子核のエネルギーが少なくなってしまうという現象が確認された。


これを回避するための仮説として登場したのが、ニュートリノである。

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2017/08/12



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