位置ベクトルの謎
位置を示す方法には二つある。
座標による表現と、位置ベクトルによる表現だ。
位置ベクトルとは、位置をベクトルとして表現したものをいう。
この位置ベクトルに違和感を持つ人が少なからずいる。
「位置をベクトルで表現する」という感覚が、受け入れにくいのだ。
「大きさと方向をあわせ持つ量」をベクトルという。
速度がベクトルであることに疑問を持つ人はいないだろう。
物体が進んでいく方向がベクトルの方向を示している。
ベクトルという量の感覚と、速度のイメージはよく一致するのだ。
ところで、位置ベクトルとはなんだろう。
位置は座標内の一点であり、位置そのものが移動するわけではない。
移動しないのになぜベクトルなのだろう。
「場所はどこどこだ」という位置の意味が、ベクトルという量にマッチするとはイメージしにくい。
なぜ、動かない位置をベクトルで表現するのか?
この謎を解くためには、そもそもベクトルとは何なのかに立ち返る必要がある。
次のページでは、一度、ベクトル本来の定義に戻って、そこから位置ベクトルの意味を考えてみよう。
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