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「キロ」の注意点

ここで日常生活おける単位の誤用を解説しよう。

「20キロの道のり」
「時速80キロで走る」
「体重は62キロ」
「長さは2センチ」
「わずか3ミリの隙間」
などが誤用の例だ。


これらは、日本語としてすっかり定着した表現であり、国語としての妥当性をここで議論するつもりはない。
しかし「日本語としてすっかり定着した表現」だからこそ、物理学/工学での本来の単位の理解に混乱を及ぼしているケースが多々ある。


キロやセンチはそれぞれ1000倍や1/100を示す接頭語なので、長さや質量、速度の概念は含んでいないはずだ。
「20キロ」といっただけではそれが20キログラムなのか、20キロメートルなのかは判定できない。


「20キロ」という表現が使用された状況から質量なのか距離なのか時速なのか常識と照らし合わせて判定しているのだ。
例えば「東京まで20キロ」だったら「東京までの距離は20km」というように判断できるのである。


正確には以下のように表現する。
「20キロメートルの道のり」
「時速80キロメートルで走る」
「体重は62キログラム」
「長さは2センチメートル」
「わずか3ミリメートルの隙間」


このように「キロ」「センチ」「ミリ」などの接頭語が、単位を表す日常語としてすっかり根付いている。
このため、改めて物理学の視点で単位を学ぶときに、混乱する原因となっている。


さらに強烈な誤用もある。
もちろん物理の視点でみての誤用だ。
日常語としての妥当性を問題視しているのではない。


大きな距離を話題にする場合、「今月は6000キロ走った」や「地球の周囲は4万キロ」という表現が頻出する。
キロに距離の概念を含んで使用しているうえ、論じている量が多いのに接頭語を使用していない。


「今月は6Mm(または6×106m)走った」「地球の周囲は40Mm(または4×107m)」とするのが物理としては正しい。(会話の表現としては異常だが)


くどいようだが「キロ」は長さや重さ、速さの単位ではない。
物理的には「kg」「km」「km/h」とするのが正しいが、日常生活では略して「キロ」と表現しているのだ。
日常表現に影響されて、本来の物理の意味や用法を見失わないようにくれぐれもお願いする。

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