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EPRパラドックス

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隠れた変数理論

アインシュタインと量子論

光量子仮説によって光電効果の説明に貢献したアインシュタインは、量子力学の構築に貢献した一人である。
一方で、アインシュタインは、量子力学のコペンハーゲン解釈や不確定性原理を批判しつづけ、量子力学を受け入れることがなかった。


量子力学は確率に支配されている。
マクロの世界の物理は決定論が絶対だが、ミクロの世界の物理は決定論が通用しない。


アインシュタインはこれに納得できなかった。
量子の世界には、未発見の法則(変数)があり、電子の位置が決まらないように見えるのは、この法則(変数)が分からないからだと考えた。
未発見の法則(変数)があるために、人間にはミクロの世界の物理が確率で決まるように思えていると主張した。


自然界はすべて決定論で貫かれている。
しかし、ミクロの世界が確率解釈に見えるのは、未発見の法則(変数)があるからである。
このような考え方を隠れた変数理論という。


アインシュタインは量子論をそのものを否定したのではなく、確率解釈を批判したのである。
そしてアインシュタインが、確率解釈の矛盾を明らかにするために提案したロジックが、EPRパラドックスである。


現代では、隠れた変数が存在しないことが、理論的に導き出されている。

■次のページ:EPRパラドックスとは

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2017/05/10



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