物理学解体新書

ボーアモデル

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バルマー系列

真空放電

ガラス管の中に低圧のガスを封入して電圧をかけると、ガスが発光する。
これを真空放電という。
ガスの種類によって、発光色は様々だ。


太陽光をプリズムで分光すると虹の色が現れる。
これは、太陽光が様々な波長が混ざっているからだ。
これが連続スペクトルである。
小さい波長から大きい波長まで、光の変化が連続しているから七色になるのだ。


これに対し、真空放電の発光をプリズムで分光すると、線スペクトルが現れる。
決して、様々な波長が混ざった連続スペクトルは現れない。
特定の波長だけが、線のように現れるのだ。


バルマー系列

水素を真空放電した場合にも線スペクトルが出現する。
その波長はおおよそ次のようになる。


連続スペクトルのように広範囲の波長が出現するのではなく、このような限られた波長の光だけが現れるのだ。
この線スペクトルは発見者の名前から、バルマー系列と呼ばれている。


しかし、バルマーの発見はこれだけではなかった。
これら4つの波長の間に規則性があることも発見したのである。


バルマー系列の4つの波長が、次のような比例関係で表すことができるのである。
\[ \displaystyle \frac{ 3^2 }{ 3^2-2^2 }:\displaystyle \frac{ 4^2 }{ 4^2-2^2 }:\displaystyle \frac{ 5^2 }{ 5^2-2^2 }:\displaystyle \frac{ 6^2 }{ 6^2-2^2 } \]


バルマーは規則性を発見したが、その理由までは解明できなかった。


電子が原子核に墜落しない謎と、バルマー系列の理由の両方を同時て解き明かしたのがボーアであった。
ボーアが提示した水素原子の構造を、ボーアモデルという。

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2017/04/24



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