物理学解体新書

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陰極線

真空放電

電気のコンセントに手を近づけても感電しない。
これは、空気は電気を通さないからだ。
しかし、極端に高い電圧を加えると空気中でも電気が流れるようになる。
稲妻がその例だ。


このように電気が流れにくい空気だが、気圧が低く(空気が薄く)なるにつれ、流れやすくなる。


ガラス管の両端の電極で電圧を加えておく。
ガラス管内が1気圧では電流は流れないが、ガラス管内の空気を真空ポンプで抜くと、気圧が低下するにつれガラス管内の薄い空気が発光するようになる。
これは薄い空気の中を電流が流れているからだ。


このような現象を真空放電という。



陰極線の正体

ガラス管で真空放電を起こすと、陽極の側のガラスの壁面が発光する。
これは陰極から何らかの線が放射され、ガラスの壁面に衝突することが原因と考えられた。
陰極から放射される線の正体は不明であったが、陰極線と名付けられた。


後の研究で陰極線は、すべての物質に含まれる負の電荷を持つ粒子であることが分かった。
これが電子である。
陰極線は、陰極から放射される電子の流れである。

■次のページ:電子の比電荷

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2016/12/02



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