物理学解体新書

電磁波

HOMEピンポイント解説電磁波>電磁波は危険なのか

電磁波は危険なのか

波長と電磁波

電磁波は波長によって、その特長が大きく違ってくる。
X線は物体を透過することができるので、X線検査やレントゲン装置に利用される。
ところが、可視光は物体を透過することができない。
このように、電磁波と一言でいいながら、波長ごとに物体・人体への作用、性質がまるで異なるのである。


「電磁波は人体に有害である」と表現される場合がある。
紫外線やエックス線は発ガン作用があるためこの表現は正しい。
しかし、可視光には(顕著な)害毒はない。


つまり、電磁波のすべてが有害ではないのだ。
「一部の電磁波は人体に有害である」がより正確な表現である。


電流が流れると、その周囲に磁場が発生する。
磁場が変化すると電流が生じる。
このように電場と磁場は相互に密接な関係を持っている。


このような電場と磁場の関係を方程式としてまとめた人物が物理学者のマックスウェルだ。
マックスウェルの方程式は4つでワンセットとなっている。
これらを組み合わせると、「電場と磁場が交互に発生して、空間を伝播していく見えない波があるはずだ」という結果が導きだせる。これが電磁波である。


電場の変化によって磁場を生み、生まれた磁場の変化によって電場が発生する。
電場と磁場が相互に相手を発生させながら進んでいく現象が電磁波なのだ。


電磁波は、マックスウェル方程式によって理論的に予測された。(1864年)
この理論的な予測をヘルツが実験によって確かめ、電磁波の存在が明かになったのだ。(1888年)
その後、光速が測定されると、その値が電磁波の速度と一致していたことから、可視光も電磁波の一種であることが認識されるようになった。

■最初のページ:ピンポイント解説:目次

このページのTOPへ



スポンサーリンク

2007/06/14



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト