物理学解体新書

屈折

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なぜ光は屈折するのか

光が異なる物質に入るとき、光のスピードが変化する。
これが原因で屈折が発生することを、前ページで解説した。


ここでは、境界での光のスピードの変化によって、屈折が起こる仕組みを解説する。
説明の必要上、ホイヘンスの原理に少しだけ登場してもらう。



ホイヘンスの原理

ホイヘンスの原理は波の伝わり方に関する基本的な原理である。


波が進むとき、ある瞬間、波面上のすべての点で素元波が発生する。
素元波が重なることで次の瞬間に波面となる。


波面に進行は、すべての点で連続して発生する素元波の重なりと考える。
これがホイヘンスの原理である。



光が屈折する仕組み

光線が斜めに水面に入射する。
光線の中で波面の一部Aが水面に達しても、波面の反対側はまだ水面に達していない。

光が屈折する仕組み


波面の中央Bが水面に達したとき、最初に達した部分Aからはすでに素元波が広がっている。

光が屈折する仕組み


やがて波面すべてが水面に達するが、それ以前に水面に達している部分はすべて素元波を放っている。

光が屈折する仕組み


すべての素元波を重ね合わせたラインが新たな波面になる。
空中と水中では素元波の伝わる速度が異なる。
このため、素元波を重ね合わせてできる波面は、空中での光の経路の延長ではないのだ。

■次のページ:スネルの法則

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2016/11/29



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